外でお抹茶を点てていただく事を野点といいます。
気候がよくなるとお花が見頃の公園などでよく野点茶会が催されたりもしますよね。
テーブルのような立礼卓に緋色の野点傘、お点前も椅子に座って行います。
お客様も緋毛氈の敷かれた長椅子に腰掛けて、作法もほとんど気にせず飲めるので、気楽にお茶を楽しむことができるのです。
お茶ビギナーにはぜひこの野点茶会から参加してみられることをオススメします。
またお茶会でなくとも、ポータブルな野点セットがあれば、簡単に屋外で美味しいお抹茶を楽しむことができますよ!
野点セットはネット通販でも買えますが、野点籠や茶碗、茶杓などは身近なもので代用することもできます。
その一例もあげてみました。
ではまずは、野点での作法からご紹介します!
野点に作法はあるの?
屋外のオープンエアーなお茶会とはいえ、ちょっとかしこまった感じのの野点茶会。
お客様としてお茶をいただく時の作法は、それほど難しくありません。
今回は、立礼卓のような点てる人もお客様も椅子に座って行う野点茶会でのお客様の作法を順を追ってご説明しますね!
まず先にお菓子が回ってくるので、一つ(一人分)懐紙の上に取り置きます。
この時、懐紙がなくても大丈夫です。
こういった野点茶会のほとんどの場合、お菓子は最初から「一人分ずつ懐紙にのせた状態」で渡されることの方が多いです。
また万が一ですが、食籠やお菓子盆でお菓子が回って来たら、黙っていてもお運びさん(その茶席の関係者)が懐紙を持ってきてくださいます。なのでご心配なく!
ここで注意なのですが、「お菓子」はお抹茶より先に「食べ終えます。」
お菓子を一口かじってお茶を飲み、またかじってお茶を…というのはあまりオススメではありません。
お菓子はお茶が運ばれてくる前に食べ終えるようにしましょう。
食べ終えた懐紙は膝の上です、すぐ丸めてポイはしません。
理由は「後で使うから」。
次にお茶が運ばれてきます。
お茶のいただき方は次の通りです。(絶対ではありませんが。)
【お茶をいただく順序】
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そのまま、反時計回りに今度は90度、90度と2回に分けて「顔」を向こうにむけ、返しても良いのですが、せっかくなので「茶碗の拝見」をしてみましょう。
両肘を膝につけ大切なお茶碗が胸の高さより高くならないように両手で持ちながら「模様」「口縁(口作り)」「見込み(茶溜まり)」「高台」などを見ます。
【お茶碗の見どころ】
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見終わったら、「顔」を向こうに向けます。
回収に来たお運びさんに小さな声でお礼を言ってお茶碗を手渡します。
あとは、お点前が終わって「終わりです」のご挨拶があったら、退席となります。
野点セットでかわいいお茶タイムしてみませんか?
普通のお点前のものと比べ、全てが携帯することに重点をおかれ作られている野点セットは、全てが小ぶりに作られています。
小ぶりなお茶碗、小ぶりな茶筅、小ぶりな棗に折り畳める茶杓まで!!
ままごと遊びのお道具のようで可愛くて、見ているだけでも楽しくなります。
またその一方で、私は不精なので、外でお抹茶を点てるときは、いつも愛用している普段使いの茶碗や茶筅などをそのまま野点セットにして持ち出して使っていることが多いです。
このように、野点セットに厳密な決まりはありません。
ただ、こうした野点セットを、いつものピクニックやキャンプに持ち込むだけで「かわいいお茶タイム」が設けられ、周りの方々に喜ばれます。
また、ピクニックやキャンプのような大人数でなくても、散歩や出かけた先で「ひとり野点」も悪くありませんよ。
私もよくやります、オススメです!!
野点セットは身近なもので代用できます!
野点セットは、3,000円くらいから2万円以上するものまで様々です。
どの野点セットにも「抹茶碗」「茶杓」「茶筅」は入っているようです。
なので野点籠(全てを収めるケース)と、最低限この3点があれば良いわけですから、この中で身近にあるもので代用できるものがあれば代用しましょう。
「野点籠」は、お茶碗などの道具が全て入る大きさであれば、問題ないと思います。
「抹茶碗」はカップや大きめの湯のみ、「茶杓」はスプーンで代用できます。
「棗」と言って抹茶を入れておく入れ物もありますが、キレイに洗ったスパイスの空き瓶に入れてもおしゃれです。
(※匂いがキツイものの空き瓶はお抹茶に匂いが移るのでオススメしませんが、ガラスで出来たものは煮沸するとほとんど匂いは残らないようです。)
ただし、「茶筅」は小さな泡立て器などで代用できるかもしれませんが、やはり、茶筅だけは、茶筅をオススメします。
まとめ
今回は、野点セットでかわいいお茶会!作法はある?お道具は身近なもので代用できる?ということで
野点セットとオススメ野点のご紹介と、本格的な野点に参加される場合の「作法」を流れに沿い、順を追ってご紹介させていただきました。
最後に野点セットのお道具の中で、身近なもので代用できるもの、できにくいものについてもお話ししました。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!!